Linuxでフリーで使えるドロー系の定番ソフトと言えば
もちろん「Inkscape」です。
非常に多機能ですので覚えるのが難しいのですが
管理人の独自な視点からの曖昧チュートリアルです。

デタラメ「Inkscape」 その②

Freeのドローソフトの定番といえばInkscape(インクスケープ)。
有料で高額なソフトIllustrator、CorelDrawと同種の機能を持つ、
W3C標準のSVGファイル形式を使用したオープンソース・ベクターグラフィックエディタです。
機能的にはほとんど見劣りしません。

さて今日は
「オブジェクトの色、ストローク幅、線種の編集」
と「レイヤー」について


まずは、下の画像を見て下さい。

inkscape01
ここからが一番肝心なところです。
フィルとストロークの説明です。フィルとストロークの関係は絶対必修です。
これさえ覚えればかなり使えます。
Illustratorでは、面と線という言い方をしますが、
Inkscapeでは面がフィル、線がストロークということになります。
基本的に文字はフィルで、文字を打つとフィルにカラー編集画面が現れます。
次は左のツールボックスから矩形ツールと円/弧ツールで
四角形と円を描きます。

inkscape02
上の画像の大きい四角形や円は、フィルは無しの設定でストロークのみ単一色を選択
色はK100%です。小さい四角形はフィルの単一色を選択して白を指定しています。
なお単一色の白は、全て0%です。

inkscape03
ストロークのスタイルではストロークの塗りが指定された時のみ生きます。
一番大きい円は、線種から破線を選んでいます。
次の四角形もパターンの違う破線です。
ストロークのスタイルでは、ぼかしと不透明度の指定もできます。
なお、四角形の角丸は描いた時に小さい丸が右上の角にできますので
その丸をドラックすることで自由に大きさを変えられます。
選択ツールで指定し直すと消えてしまいますが
線上をダブルクリックすると表示されます。
この角丸の作成と「ぼかし」の指定はIllustratorにはない機能です。
とても重宝します。
まだまだ書きたいことはあるんですが、キリがないのでひとまずはこの辺で。
このフィルとストロークの概念はとっても重要。絶対覚えてね。

inkscape04
次はレイヤーについて少し説明しておきます。
上の画像はレイヤー1の中に全て描いていますが、
「高品質」という文字のみを新しいレイヤー2に移したいと思います。
まずはレイヤーボックスの下にある「+」をクリックして
新しいレイヤーを作ります。レイヤー追加の窓ができますので
レイヤーの名前を自由につけます。今回はレイヤー2です。
レイヤー1の上にレイヤー2ができます。

inkscape05
レイヤー2に「高品質」という文字の横に何でもいいですから描きます。
今回は四角形を描きました。
四角形と「高品質」を指定します。
なお前回も描きましたが、複数の選択の仕方については、
選択したい全体を余白を取って大きく囲うか、シフトキーを押しながら
選択したいものをクリックしていくと指定できます。
オブジェクトからグループ化をクリックします。

inkscape06
各レイヤーの前にある目玉のアイコンは表示/非表示
鍵のアイコンはロックです。レイヤー1の目玉アイコンをクリックすると
ウインクアイコンに変わり非表示状態になります。
レイヤー1の画像が表示されなくなります。
これでレイヤー2に「高品質」の文字が移ったことが分かります。
後はグループを解除して不要な四角形を削除します。

レイヤーの概念は、透明なフィルムを重ねていくイメージと思って下さい。
一番上のレイヤーが最前面になります。レイヤーの移動は
ドラックしても出来ますし、↑と↓の矢印からも移動できます。

次回は、画像のインポートを中心に解説します。